漢方の蘖（ひこばえ）薬局　健康情報

自然治癒能力

よく言われますが　ピンとこないですよねッ。
例えば　怪我したとき　自然に治ってきますよね

この治りが早いか遅いか　はたまた　化膿してしまうのか
風を引いて　早く治るとき　なかなか治らない時

この自然に治す力　の事なのです。
ここには治すためのプロセスがあります。

怪我をして　出血したとき　早く血を止めるために血小板という血液中にある
物質が真っ先に集まり止血という作業をします。

また、出血するほどのけがをすると病原菌に侵されやすくなります。
傷口の消毒・殺菌のために白血球の一つである好中球が血管外から
傷口に遊走してきます。

その時に発生するものが大量の活性酸素でありまた　酵素類　リゾチームやライソゾームなどの蛋白分解酵素　を放出するのです。
また、補体という液性のものも応援にかけつけます。

命令もしないのにやってくれるのです！！
そして　炎症反応が起こり　・・・ここで傷口は殺菌できるのです。
ただ、炎症反応を起こすので殺菌と同時に周りの組織を傷つけます。
これが　痛みや痒み、腫れとなってくるのです。

これで終わりではないのです。
作業をした後には必ず片付けが必要です。

好中球は戦いを終わるとアポトーシスといって死んで膿となり、
次は　痛んだ組織の修復、再生に入ります。
炎症物質を片付けるのは　マクロファージ
炎症部位を食べてしまいます。
不思議なことに　炎症部位は　マクロファージにわかるように　標識をつけるのです。
「私を食べて！」って


マクロファージが足りない時は血管内の単球がマクロファージに分化し応援に
加わります。

さらに　周辺の結合組織を刺激　　コラーゲン産生を促し　組織の再生が完了

この間のどこかが欠けても遅くなっても　応援物質が不足しても修復に時間がかかり
これが　潰瘍になったり、ケロイドとしてあとになってしまうのです。
傷が慢性化してしまう場合もあります。


この一連の作業　自然に私たちの体に備わって入るのです
が・・・食生活、ストレス、などなどでマクロファージが足りなくなったり　標識が狂ったり
必要な物質の産生能力が落ちたり・・・
そんなこんなで　免疫疾患と呼ばれる病変がおこってしまうのです。

簡単に言えば　ごみ処理ができなくなり　体がゴミ屋敷になってしまった

　　ということです。

難しいことをいえば　このゴミ　ケガのようにちょっと破壊された自分の細胞だけでなく
細菌、真菌、ウィルス、酸化LDL,粉塵、アレルゲン、結石、軟骨片、変性骨組織、腫瘍細胞
、変性アミロイド、酸化蛋白、など数え上げたらきりがないのですが。


次回はゴミ片付けをしようです。